バラピティヤ(Balapitiy)、という地名は観光客の方々にはまだ知名度が薄いところではないかと思いますが、シナガワ ビーチといった日本の会社の素晴らしいホテルが出来たころから人気が徐々に上がって来た印象があります。
位置的にはヒッカドゥワから南に約19km、車で約30分の距離に位置します。
ここが何故数年前から注目されているのかというと、上記のように飽和状態気味の周辺のビーチリゾートと違い、まだそこまで開発がされていない場所であることや、すぐそばにマドゥ河(Madu Ganga)やヒッカドゥワ湖(Hikkaduwa Lake)があり水の多様なアクティビティが内戦終結前から盛んであるためかと思います。
スリランカ南部の美しい海岸沿いに位置するマドゥ河(Madu River:シンハラ語 Madu Ganga)で催行されているボートサファリは、忙しい仕事に疲れたコロンボなどの都会人に自然の穏やかな癒しを与えてくれる、と言っても良いと思います。基本的にコロンボからは高速道路が出来てからは特に近く、東京都の人にとっての八景島や三浦半島のような場所で日帰りでも楽しんで来れる位置にあります。
ここでは、忙しい日常を忘れ、自然のリズムに身を委ねる特別な時間を過ごすことができます。
オフィスで料金を支払た後で船着場に入ると、数隻のボートが待機しているので船頭の指示に従って救命胴衣を着けて乗り込みます。
ボートがゆっくりと川を進むと、目の前に広がるのはマングローブ林のトンネル。ボートのエンジンを切って静かにマングローブのアーチをくぐると、まるで異世界に足を踏み入れたような感覚に。
自然の静寂の中、鳥たちのさえずりと川のさざ波の音が心地よく響きます。
マドゥ河は多様な動植物の宝庫でもあります。川岸では水鳥が羽を広げ、運が良ければウォーターリザードやカラフルな蝶にも出会えるかも。
また、水面には常に魚(名前、わかりません。。)やマングローブの根元で静かに佇むカニたちの姿も目を引きます。
マドゥ川ボートサファリのもう一つの魅力は、地元の人々との交流です。
途中で立ち寄るシナモン農場では、香り豊かなシナモンの製造過程を見学できます。
実のところ、シナモン作りはうちの茶園でちょくちょく見学しているので見学する必要はないなと思っていましたが(しかもアトラクションとして有料で200~300ルピー必要です)「援助の為」と夫に言われて、はい了解。
シナモンは細い木の幹の部分から特殊な器具を用いて皮をはいで、更に技巧を要する、あの葉巻のような形にするように細く巻き、冷暗所で乾燥させる必要があります。ここでは皮をはいだり巻いたりする行程のみ見学可能です。
さらに、サファリの途中、川沿いのプラットフォームで楽しめるのがフィッシュセラピー。足を水につけると小さな魚たちが寄ってきて、自然のマッサージをしてくれます。想像がつくようにくすぐったいのですが、思いのほかリラックス出来、笑って楽しめました。
マドゥ河ボートサファリは、年末年始などのハイシーズンを除くとスリランカ人の旅行者の姿のほうが多く観られる場所です。都会に住む人にとって子どもに自然の体験をさせたいという人が多いのでしょうか。家族連れが目立ちます。
自然と文化が調和する特別な体験、スリランカに住む人も海外からの観光客の皆様も思い出に残るかと思います。
カメラやスマホを忘れずに!
*催行会社一例:Madu Queen Boat Safari
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