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シーギリヤロック Sigiriya Rock

スリランカの世界遺産

スリランカにはユネスコに登録された世界遺産が8か所あり、

数千年の歴史を誇るものからダイナミックな自然遺産まで多様です。

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シーギリヤ

シーギリヤ Sigiriyaはスリランカのユネスコ世界遺産の中で、最もダイナミックかつドラマティックな地であるシーギリヤ・ロックを有します。 5世紀後半にダッセナ王の長子として血筋卑しい女性を母として生まれたカッシャパ王子は、父王を殺害し正統な王家の血を引く異母兄弟を追放して王位を簒奪しました。 そしてジャングルの中にそびえる巨大な岩山の頂上に玉座を置いて遷都。カッシャパの統治のもと、シーギリヤの都はインフラ整備が進み当時としては最も近代的な都市だったと推測されています。 風力を利用して地上から岩山の頂上まで 水を引く技術を有するなど現在も完全にその技術が解明されていません。 岩山の中腹には色鮮やかな女性たちシーギリヤ・レディ Sigiriya Ladyの壁画が描かれ、現在は18人しか残っていないが描かれた当初は500人ほどの天女が描かれていたといいます。 山頂にはプールや観劇施設までつくられていたとされ、その快楽的生活から歴代のシンハラ王の中でもカッシャパを異色の存在にしており、国内外の数多くの観光客を惹き付けています。 その人気ゆえに、観光客を受け入れる宿泊施設も、ゲストハウスから高級ホテルまで多種多様、ご希望に合わせて選択することが出来ます。 ■観光スポット: シーギリヤは、世界遺産のシーギリヤ・ロック以外には元々何も無い村でしたが、すぐ近くのピドゥランガラ・ロック Pidurangala Rockがここ数年、観光客を中心に人気が高まっています。 他にもシーギリヤ・ロックの周辺道ではエレファント・ライド(象乗りツアー)が行われており、また周辺にはミンネリヤ国立公公園をはじめとした3か所の自然公園でジープ・サファリツアーを体験することが可能です。 ■行き方:バンダーラナーヤカ国際空港(CMB)からは車で約4時間強の行程となります。 近頃はCinnamon Airなどの国内線を使用して空路で時間短縮を図ることも可能になっています。 直行の鉄道や高速バスなどは無いため、車を利用することが最も多くなります。 ■シーズン:はっきりとしたシーズンはありませんが、年末年始、4月のスリランカ正月、8月の夏休みのように観光客やスリランカ人旅行者が集中する時期は、駐車場に入るのも行列になるほどの混雑が毎年観られます。 また、日中は酷暑になることも多いため、出来るだけ人の少ない開園直後の7時~9時に観光されるのがお勧めです。

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​アヌラーダプラ

アヌラーダプラ Anuradhapuraはコロンボから北北東約200kmに位置する、スリランカ北部中部州の首都であり、アヌラーダプラ県の首都となります。 ユネスコの世界遺産に登録された遺跡群を有し、悠久の歴史を持つ仏教都市としてスリランカ人の巡礼の地として栄えてきました。 スリランカ人巡礼者だけでなく、多くの外国からの観光客もここアヌラーダプラを訪れるため、ひじょうに多くのゲストハウス、小~中規模のホテルやブティックホテルが存在しています。 街は現在も発展を続けており、数多くのショップ、ファストフード店、レストラン、デパートがあり賑やかです。 ■観光スポット: 何といってもメインは世界遺産である、アヌラーダプラの古代都市遺跡群となります。 他にも信仰の対象となっているルワン・ウェリサーヤ大塔、イスルムニヤ精舎など数多くの見どころがあります。 そして世界遺産だけでなく、南に車で30分ほど走った地域にはサファリツアーで有名なウィルパットゥ国立公園があり、ヒョウの観察が可能なエリアとして人気があります。 ■行き方:バンダーラナーヤカ国際空港(CMB)からは北に車で約4時間の行程です。 コロンボ市内に行けばコロンボ・フォート駅 Colombo Fort Railway Stationから鉄道が出ていますので、時間が合えば活用されると良いでしょう。 ■シーズン:アヌラーダプラの雨期は一般的に10月~12月となり、この時期、集中的に雨が続きます。 次いで4月が雨の多い時期になります。 乾季は6月~9月になり、近年は極端な乾季の影響から農作物の被害や、住民の生活用水までが足りなくなるという事も起きています。

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ポロンナルワ

ポロンナルワ Polonnaruwaはセイロン島 中東部内陸側に位置する古代都市です。 素晴らしい巨大な仏教遺跡群が残るこの都市はユネスコの世界遺産に指定され、10~12世紀にシンハラ王朝の首都があった場所であり、周辺の仏教国からも僧たちが渡来するほど高名を馳せた仏教都市でした。 シーギリヤ方面から車でこの街に入ると、右手に大きな湖のような貯水池が広がっています。この「パラークラマ・サムドラ」と呼ばれる貯水池は、古代の歴代王たちが雨の少ない乾燥地帯にあるこのポロンナルワの農耕を支えるために、治水に力を傾け続けた結果に造られたものです。 このパラークラマ・サムドラの恩恵で、ポロンナルワは周囲の土地に比べて豊かな水に溢れ、現在も村々を水路が通り、そこで大人や子供たちが泳いだり洗濯をする姿が見られます。 特にこの地域一帯は乾季は井戸が干上がるほどの水不足に見舞われる為、治水は都市にとっての基本かつ死活問題でした。 1000年以上も続くポロンナルワの水の豊かさは、古代の王たちの先見の明の賜物と言えます。 ■観光スポット: ユネスコの世界遺産である遺跡群、中でも巨大石造群が最大の見どころです。 他に、ポロンナルワ北西に車で約1時間の位置にある遺跡、メディリギリヤ Medirigiriya有名です。 また、ポロンナルワから車で約40km北東に行くと、まだ外国人観光客にはあまり知られていないソーマワティ・ラジャ・マハ・ビハーラ(Somawathiya Raja Maha Viharaya)という仏塔があります。 ここは現在、ソーマワティ国立公園の内部にあり、佛歯のスリランカ伝来よりも前から存在していると伝承されています。 ひじょうに多くのスリランカ国内からの巡礼者が訪れる聖地であり、少し風変わりな風説として上空に未確認飛行物体 UFOが現れるという事でも知られています。 ■行き方:バンダーラナーヤカ国際空港(CMB)からはタクシーで約6時間ほどの行程です。 コロンボ・フォート駅からはポロンナルワ駅まで鉄道が出ており、約7時間の行程です。 ■シーズン:観光についてシーズンは特にありませんが、スリランカ国内の仏教的な連休などの場合には国内の巡礼者でホテルが非常に混みあいますので事前の確認が必要です。

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聖地キャンディ

キャンディ Kandyはセイロン島中央部に位置するシンハラ王朝最期の王都が置かれていた都市です。 イギリスによってシンハラ王朝が滅ぼされたのは1815年。 欧州の領土分割を目的として開催されたウィーン会議によりイギリスがオランダからケープ植民地と共に正式に獲得し、それまで支配の及ばなかった王都キャンディも侵略されてしまいました。 但し、王権が根本的に揺らいだのは王朝側の内部抗争の為でもあるとされています。 この街をスリランカの中で特別なものとしているものは、ブッダの犬歯が祀られているとされる世界遺産、佛歯寺のためです。 年に一度のペラヘラ祭では仏歯を入れた舎利容器を象に乗せて、バティックで飾られた象がダンサーたちと練り歩きパレード(ペラヘラ)を行います。 これがエサラ・ペラヘラ(Esala Perahera)です。 見所の多いですが、近代的商業都市に変貌したコロンボと異なり、古都の余裕とのんびりした風情が漂っています。 ■観光スポット: メインとなる世界遺産の佛歯寺、そして伝統芸能であるキャンディアン・ダンスを観ることが出来るキャンディ・レイク・クラブは毎夕、観光客でにぎわいを見せます。 丘の上にあるホワイトブッダや、キャンディ湖周辺、また、少し離れた郊外にはランカティラカ、エンベッカ、ガダラデニヤなどの古い寺院があり、観光客も見学することが可能です。 広大な敷地面積を誇るペーラデニヤ植物園 Peradeniya botanical gardenも、植物や総動物の観察にはもってこいで、蝙蝠の巨大なコロニーが確認されています。 ■行き方:バンダーラナーヤカ国際空港(CMB)からは車で約3時間半の行程です。 鉄道を利用する場合には一旦コロンボ市内に行き、コロンボ・フォート駅から直通の鉄道が出ています。 ■シーズン:はっきりとした観光シーズンは無く、年中お勧めできますが、10月、11月は雨が多くなります。 エサラ・ペラヘラ祭はエサラの月の新月から満月にかけての2週間で行なわれ、本来は神に降雨を求めるために制定された儀式であり、実に紀元前3世紀までその歴史を遡ることが出来るとされています。 仏歯を祀った祭りのダラダ・ペラヘラの融合が現在の祭りの形だと伝承されています。 エサラ・ペラヘラ祭は8月に行われることが多く、スリランカの学校の夏休み、欧米のバカンス、日本のお盆休みに重なることから必然的に大変な混雑になるので、鑑賞には専用の鑑賞席チケットが必要です。

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ダンブッラの黄金寺院

ダンブッラ Dambullaはセイロン島の中心のやや北に位置する歴史の古い街です。 コロンボ市内から北東に約160km、シーギリヤ・ロックからは車で30分弱の距離になります。 ユネスコの世界遺産であるダンブッラ黄金寺院観光 Dambulla cave templeのある街として有名なだけでなく、北へ行くとトリンコマリーやキリノッチ、ジャフナへ、南にキャンディ、北西にはアヌラーダプラに通る国道の交差するところでもあり、交通の要所としても重要です。 また、有名なジェフリー・バワのデザインホテルであるヘリタンス・カンダラマ Heritance Kandalamaがすぐ近くにあるため、このホテルを目指す人には拠点となる街になります。 ■観光スポット: まず街の中の岩山の上にあるダンブッラ石窟寺院観光 Dambulla cave templeは外せない観光スポットでしょう。 タウンから約30分ほど離れた箇所にはローズクォーツ・マウンテン Rosequartz Mountainという輝石のローズクォーツの巨大な山が観光地となっており、神聖な場所としても人気を集めています。 タウンから北に約30分弱の場所には、世界遺産のシーギリヤ・ロック Sigiriya Rockが控えています。 ダンブッラ・タウンは地元の人々でいつも賑わい、巨大な野菜卸売り市場があるため各地からトラックが集まってきます。 銀行、レストラン、政府系病院、カフェ、数多くのホテルなど、一通りの町で必要な機能が揃っています。 ■行き方:バンダーラナーヤカ国際空港(CMB)からは車で約4時間の行程です。渋滞が起きると抜け道が無く、とても時間のかかるルートでもあるので、ダンブッラから空港に向かう際には万一の遅れを考慮し時間に余裕を持ちましょう。 バンダーラナーヤカ国際空港からはシーギリヤまでCinnamon Airによる国内線が出ていますので、予算を気にしなければ急ぐことも可能です。 直通の鉄道は無く、数十キロ離れた町の駅で降り、スリーウィラーなどに乗り換える必要があります。 ■シーズン: 特にシーズンらしきものはありません。ダンブッラ石窟寺院はスリランカの仏教徒の信仰の対象でもあるのでスリランカ人の連休、夏休み、年末年始は大変混みあうことが多くなります。

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ゴール旧市街とその要塞群

ガレ (ゴール) Galleはセイロン島南部に位置するスリランカ最南端の主要都市です。 古くから港町として栄えてきた歴史があり、地理上の利点から、ヨーロッパ、アラブ、ペルシャ、インド、東洋からの貿易商たちが訪れ交易をしてきました。 ポルトガルの支配下に落ちたのち、オランダの支配下に代わり1663年には外敵から街を防衛するため現在の世界遺産となっている要塞が建設されています。 1796年にイギリスが支配権を奪いましたが、18世紀にオランダ支配のあった時期に最もゴールが栄えたと言われており現在もオランダの残り香が町の随所に見られます。 現在はイスラム教徒住民の比率が高く、また、欧米などから移住した人々が多く住む街でもあります。 ■観光スポット: ユネスコの世界遺産となっている要塞と旧市街には、博物館などゴールの歴史を案内する名所が幾つかある他、海に面している好立地から、サーフィンの出来るスポットも人気があります。 ゴールフォート地区には外国人などの経営するおしゃれなカフェやレストラン、ジェラートショップがあり観光客に大変人気です。 コロンボに本店のあるODELやダッチホスピタル、ベアフットといった人気ショップも続々とゴールに支店を出しています。 ■行き方:バンダーラナーヤカ国際空港(CMB)からは車で高速道路を2回利用し、一気に南下すれば3.5時間ほどの行程です。 他にもコロンボ市内のコロンボ・フォート駅から鉄道を利用しゴールまで乗り換えなしで行く事も可能です。 また、コロンボ郊外のコッターワ Kottawaにある高速バス・ステーションのMMC Kottawaからはゴール市内まで高速バスが出ています。 ■シーズン:ゴールなどの南西海岸地域のハイシーズンは11月から4月上旬までとなります。 9月- 10月は雨が多く、モンスーンなどで集中豪雨が起こることもありますので、出来るだけ雨期を外して訪れると良いでしょう。

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シンハラージャ森林保護区

シンハラージャ森林保護区はセイロン島南西部の内陸側に位置する広大な原始熱帯雨林です。 スリランカ最後の原生熱帯雨林が残るこのエリアの樹木60%以上は固有種であり、それらの多くは希少種になります。 固有種の野生生物、特に鳥類が多く生息していますが、この保護区にはスリランカの固有種である哺乳類と蝶の50%以上、および多数の種類の昆虫、爬虫類、珍しい両生類も生息しています。 観光客は保護区のガイドと共に北のラトゥナプラ方面、もしくは南のデニヤーヤ方面から森林保護区に入ることが出来ます。 訪れる観光客のニーズに応えて幾つもの宿泊施設が出来ています。 特に北ゲートのクダワ・リサーチセンター Kudawa Research Centre周辺は自然体験型の高級ヴィラやロッジを見つけることが出来ます。 ■観光スポット: シンハラージャ森林保護区内のトレッキングツアーがこのエリアを訪れる全ての目的となるでしょう。 シンハラージャ森林保護区には主なゲートが2つあり、南のデニヤーヤ方面(Deniyaya)と北方面のラトゥナプラの南にあるクダワ・リサーチセンター Kudawa Research Centreから入る2つの方法があります。 後者のほうがより整備されており多く利用されています。 団体以外は予約は不要です。森林保護区の自然公園事務所を訪れて入園料を支払い事務所の専門ガイドと共にトレッキングツアーを開始することになります。 入園チケット料金にはガイドの費用が含まれていますが、習慣上、ガイドにはトレッキングツアー終了後に何某かのチップを渡すのが一般的です。 事前に服装のチェックをしましょう。サンダルは滑りやすくヒルに噛まれるため避けたほうが良いでしょう。 水気を弾くような歩きやすいシューズがベストです。上着は半袖で問題ありません。 シンハラージャ森林保護区内では決してごみを捨ててはいけませんので、携帯食のゴミやペットボトルを持ち帰るためのバックパックがあると便利です。 ■行き方: 南北いずれのゲートへもバンダーラナーヤカ国際空港方面から4.5~5時間程度の行程です。 鉄道はありませんので、タクシーをチャーターされるのが最も効率の良い移動方法です。 ■シーズン:5月と9月・10月は年間の中でも雨の多い時期です。 雨量が増すと入園までの車両での移動も困難になることがありますので、出来れば上記の時期(特に10月)は避けたほうが無難です。

スリランカ ホートンプレインズ国立公園

スリランカの中央高原

ホートン・プレインズ国立公園は1988年に世界遺産に指定されたスリランカの中央高地に位置する国立公園です。 トレッキングツアーで有名なワールド・エンド有するホートン・プレインズで知られますが、その周辺にあるナックルズ森林保護区、ピーク・ウィルダネス保護区と合わせた広大なエリアが世界自然遺産として登録されています。 ここへ辿り着くには、ヌワラエリヤから約23kmの道のりをジープなどで移動し、ホートン・プレインズ国立公園の入場ゲートから入園する必要があります。 天候に恵まれれば鹿の群れや、固有の野鳥、植物を観察するチャンスがあるでしょう。 ヌワラエリヤ含め、中央高地一帯は霧の名所でもあります。この霧が出る気候は紅茶の産地に適している証でもありますが、風景が見えなくなる原因でもあります。そのため、天候が良い日に、霧の少ない早朝5時ごろからヌワラエリヤを出発する必要があるでしょう。

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